ノート考

はじめに

仕事で使っていたノート (紙) を, 一気にがさっと捨てた.

オフィスの改装工事が予定され, 従来の机やキャビネットが並んだオフィスから, 今どきのフリーアドレスで フリースペースの多いオフィスになる予定だ. そうなると個人のスペースが減ってしまうので, これを機に 個人の持ち物を整理した.

その際, ノートや手帳がたくさん出てきた. 私は, 多分, 平均の社会人よりノート (紙) を多用しているほう だと思う. もちろん最近は OneNote などに直接メモを取ることも多い. だが, 手軽に, 素早くメモを取る, またプレゼンで自分の PC を使っているときにメモを取る, そんなときにはノートを使う.

また手帳 (スケジュール帳) についても, Outlook をメインにしつつも手帳 (紙) を併用している.

そんなこんなで何冊ものノートや手帳が机の引き出しやキャビネットから出てきたのだが, 置き場所が 無いし, またノートや手帳を見返してない → 今後も見ることはないだろうということで, 一気にがさっと 捨てた.

ノートの役割は何だろう

書いたとしても見返されることも少なく, また未練もなく捨てられてしまうノートの役割に思いを馳せた. 手軽に, 素早くメモを取る, という使い方を考えると, ノートの役割は一時記憶領域である. 長期的に 保存しないといけない情報は, きちんと文書化, データ化して, しかるべき方法で保存されている (はず).

なので, ノートの役割は一時記憶領域と割り切っても良いのではないだろうか?

ノートの体裁を考える

今回, 捨てるのに苦労したのはリングノートである. 一時期, リングノートを好んで使っていた時期があったのだが, 捨てる際に紙と金属 (リング) を分けるのに手間がかかった. 一時記憶領域と割り切るなら, 紙質などにこだわる必要性は あまりなく, 手軽に入手できるノートにガンガン書いて, 書ききったら捨てるというスタイルが良いのかもしれない.

もう 1 つ, 手帳 (スケジュール帳) は「年 (or 年度) の切り替え」という面倒なイベントがある. この時期は 2 冊を 持ち歩く必要があり, 手間である. これは製本された手帳を持っているのが原因であり, システム手帳のように 紙を入れ替えられるタイプにすれば問題が解決する.

また, 私は今, ノート (仕事の記録) と手帳 (スケジュール帳) の 2 冊を持ち歩いているのだが, システム手帳化すれば これらを 1 冊に束ねることができ, 便利である.

おわりに

というわけで, ここ数日, システム手帳 (or ルーズリーフ) が気になっている. 手帳 (スケジュール帳) が 2024 年度に 切り替わるタイミング (or その手前) で切り替えてしまうかもしれない.

おまけ

トルー杯のご案内 - 起床と就寝の繰り返し が気になっている.

センス,暗黙知,A00

センス

「センスは知識からはじまる」(水野学, 朝日新聞出版) を読んだ.

私がこの本から得たのは, 下記である.

  • センスを言語化 (形式知化) することの大切さ & センスは言語化 (形式知化) できる
  • センスには賞味期限がある
  • 企業として美意識を醸成することの大切さ

暗黙知

上の本を読み終わったのとほぼ同じタイミングで, たまたま日経新聞の野中先生の記事を読んだ (会員限定).

www.nikkei.com

SECI モデル で知られるが, 暗黙知を組織で共有し, 形式知化して組み合わせることで, 一段上の暗黙知を 得るプロセスである (多分). 普通に形式知化されているところで議論するだけでなく, 暗黙知を意識・活用する ことで一段上の成果を創出する (or 創出できる) ということだろう.

A00

上の日経新聞の記事に「ホンダのワイガヤ」が出ていて, A00 を思い出した. 企画の究極の目標を徹底的に 議論し, A00 を設定する. これも言葉にしづらいことを言語化しているが, これにより企画の方向性をブレさせない, ということだろう.

最後に

暗黙知を大事にしながら, 暗黙知形式知化することで仕事のレベルを一段上げる, という話でまとめてみた.

お気持ち of September, 2023

はじめに

今日で 2023 年 9 月が終わります. 朝晩は気温が下がり, エアコンなしでも (ギリギリ) 寝ることができるように なりましたが, 日中はまだ暑いです.

それでも, 明日から 10 月です.

お仕事

上期末ということもあり, 下期の仕事の準備も含めて, やることが多い. 加えて, 会社として「○○週間」「××月間」的な イベントも複数重なって, 動画コンテンツ視聴とか e-Learning 受講などもあり, 時間が足りない. 小学生から中学生になるとき, 「小学校は全教科を担任が教えるので宿題の量の調整をしてくれるが, 中学校では各教科を違う先生が教えるので宿題が 重なって多くなることもある」と聞いたが, 会社の業務でも今はそんな感じ (○○週間と××月間の行事は時期をずらしてくれ)

で, オーバーワーク気味だったので無理やり半日の休暇を取って息抜きをしたが, 時間が足りないことの解決には ならない (「呪術廻戦」の配信を見て心を落ち着けた)

プロジェクトマネジメント的な本や情報は目を通し続けているが, 進まないタスクでも, 毎日, 少しでもいいから そのタスクをこなすようにすると, 気分的に楽になる, というのを目にし, 溜まっているタスクも少しずつ進めて いる (でも, 終わらない)

Covid-19

世の中的には 9 月に入ってからも感染者数は増加傾向. 秋分の日を過ぎたあたりから減少傾向に転じている. 近所の学校でも学級 (学校?) 閉鎖になったとか (Covid-19 だけでなく, インフルエンザなど他の病気も原因っぽいが)

職場でもマスクを外している人が大部分だが, 私はマスク着用 & 毎朝の検温を続けている. 立場的に多くの人と 接する機会が多いので, 自分がクラスターの核にならないように気を付けているというのと, 感染したくないという 気持ちから.

電車の中では, 通勤時間帯ではマスクを外している人が多いが, たまたま出張などでいつもと違う時間帯に電車に乗ると マスクをしている人のほうが多かったりするのが興味深い.

呪術廻戦

そろそろ, 私が知らない話に突入してきた (渋谷事変のスタートまではコミックで読んでいた)

歯磨き粉と洗顔剤を間違えた話

朝, 歯磨き粉が無くなったので, 棚から新しい歯磨き粉を取り出して, 歯ブラシに入れて, 口に入れたときに「これ, 洗顔剤じゃねーか?」と 気付いた話.

気付いた理由は, 味ではなくて, とある違和感. 棚から取り出し, フタをパカッと開けて歯ブラシに絞り出し, 口に入れた瞬間にふと 思った. 「これ, 口に入れるものなのに, ビニールの包装などが一切無くて, すぐにフタが開いた. もしお店に並んでいるときに 間違ってフタが開いてゴミが付いたり, あるいは悪意のある人が異物をそこに付けたらマズいよね…」と思い, そこから歯磨き粉だと 思ったチューブをマジマジと見ると「天然成分配合」とか書いてあって「歯磨き粉に天然成分って何だ?」と思い, さらに チューブを見直したら「歯磨き粉」ではなく「洗顔剤」だった, ということ.

あらためて棚から歯磨き粉を取り出すと, きちんとビニールの包装がしてあって, 販売中にフタが開かないようになっていた.

安全性の原理原則を考えるというか, 小さなことにこだわる性分が身を助けた, という話.

バッファ

会議は時間通りに終わらせるべき?

「会議が予定時間内に終わらない」という問題がある. 「海外の人と会議をすると, なぜか 会議が予定時間で終わる」などと聞いたこともある (海外の人との会議経験がほとんど ない私には, 真偽は不明だが)

私もある時期は「会議は時間通りに終わるべき」「タスクは計画した時間で終わるべき」と 厳格に考えて, 会議が時間通りの終わらなそうなら最後に急いだりした. また, ある時刻から 会議室を予約していて, その会議室の前の時間帯の人が延びたりしているとイライラしたり していた.

もちろん, 会議は時間通りに終わるべきだし, タスクは計画した時間で終わらせるべきだと 思う. そのために段取りをきちんとしたり, 作業時間の予測精度を高める努力は必要である. でも会議やタスクをキツキツに入れて, ちょっとでも予定がずれると慌てふためくという 状況はイマイチだなと思っていた.

バッファを入れる (その 1)

ならば, 仮に 1 時間の会議を予定していても, 予定としては 1 時間 15 分確保するという ように, 1 つの会議やタスクにバッファを入れることを考えた. 偉い人の予定とか会議室の 予約のように, 時間が延びると影響が大きい場合は有効である.

ただ, 都度都度バッファを考えるのは, 実はちょっと面倒だったりする. 結果として, バッファの考え方が (悪い意味のほうの) いい加減になり, グダグダになる.

バッファを入れる (その 2)

「シゴトの渋滞, 解消します!」(西成活裕, 朝日新聞出版) を読んだ. 西成先生の「渋滞学」の アナロジーで, 仕事の間隔を詰めすぎない, 7 割の力で仕事をする, などのヒントが書かれている.

booklog.jp

本書の内容で「時間割を作る」「1 日を 2 時間 × 4 に分ける」ということが書かれている. これを真似しようと思った.

私は今, 8:30~17:00 が定時業務時間, 11:45~12:30 が休憩時間である. そこで 1 日を次のように区切る.

  • 8:30 ~ 10:00 (1.5h) ; 1 コマ目
  • 10:00 ~ 10:15 ; 休み時間 (バッファ)
  • 10:15 ~ 11:45 (1.5h) ; 2 コマ目
  • 11:45 ~ 12:30 ; 休み時間 (昼食)
  • 12:30 ~ 14:30 (2.0h) ; 3 コマ目
  • 14:30 ~ 15:00 ; 休憩時間 (バッファ)
  • 15:00 ~ 17:00 (2.0h) ; 4 コマ目

各コマにタスクを入れていくわけだが, 予想よりタスクに時間がかかったらバッファで調整, 逆に時間が余ったらメールを読むなど短時間で終わる仕事を入れる. こうすることで 1 日の 仕事の流れ を作る.

タスクが早めに終わっても休憩までまだ時間があるときは, 集中力を切らさずに違う仕事に 取り掛かるなど, 時間の使い方にメリハリが付くように感じる.

100% 自分の都合で仕事をしているわけではないので必ずしも時間割通りにできないかも しれないが, しばらくこれでやってみようと思う.

おせっかい

おせっかいじゃない時代

例えば「○月×日までに回答してください」というメールを出したとする. 以前の私は, 締切日前に リマインドのメールを送るのは相手を信用していない (締切を守らないかもしれないと思っている) と 思われるかもと考え, リマインドとか送らなかった.

でも, 本当に締切を過ぎると困るので,

  • 前倒しで締切日を設定
  • 締切日が過ぎてから, 催促

ということをしていた.

逆に相手から締切日前に催促されると, 私は「締切日まではほっといてよ」と感じ, 少しイラっとしていた.

おせっかいな時代へ

最近, プロジェクトマネジメントの勉強をしているのだが, 「リスク管理」はある意味「おせっかい」 に近いのかもしれないと感じた. 生命保険や自動車保険も, 同じようなことかと. つまりは,

  • 何も起こらなければ, 無駄になるかもしれない
  • でも, 何か起こったときには役に立つ

ということで, 冒頭のリマインドメールも, 相手が締切日を覚えていればリマインドメールに意味は 無いが, 締切日を忘れていればリマインドメールは役に立つ, ということ.

そうは言ってもリマインドメールを受け取るとイラっとする人は, 逆にこちらから「締切日までに 必ず対応します」とか「今, 進捗 50% なので, 締切日までには対応できそうです」のように, こちら から情報開示すれば良いのだろう.

コミュニケーションの失敗で仕事が滞ることがあるので, ちょっとおせっかいなくらいのコミュニケーションが スムーズに仕事を進めるうえで必要なのかもと, 最近, 思うようになってきた.

平均とばらつき

「超速で成果を出すアジャイル仕事術」という本を読んで, ちょっと考えたこと.

booklog.jp

早く行きたければ 1 人で行け, 遠くへ行きたければみんなで行け

2021 年 10 月 8 日の岸田さんの所信表明演説 でも 触れられていたが, 「早く行きたければ 1 人で行け, 遠くへ行きたければみんなで行け」という 外国のことわざがある. 私は以前, このフレーズを職場の人から聞いたのだが, 下記のように捉えている.

  • やり方が決まっていれば, それが得意な人に任せれば, 仕事は速く進む. でも予想外の障害があると, そこで止まってしまう
  • みんなで行けば, 予想外の障害があっても乗り越えられる可能性が高くなる. その結果, 遠くへ行ける

私としては, このフレーズはとても納得しているし, だから多様性のある組織が大事だと考えている.

スポーツの代表選手の選び方

これも誰かから聞いた話をきっかけに考えたことなのだが, 国際大会とかオリンピックなどの代表選手を どういう考え方で選ぶべきか? という問題がある.

  • 成績が安定している (結果が読める) 選手を選ぶ
  • 成績は安定してないけど, もしかしたらすごい結果を出せるかもしれない選手を選ぶ

国際大会で勝つことを狙うなら, 反対意見は出そうだが, 前者よりも後者のほうが良い気がする. これも, 個人的には理解できる.

ばらつきは小さく平均が高いチーム vs 平均は低いけどばらつきの大きなチーム

冒頭の本に, 以下の 2 つのチームのどっちを目指すべきか? ということが書かれていた

  • 均質なチーム;ばらつきは小さく,平均点は高いが,突出した点数は出にくい
  • 多様化したチーム;ばらつきは大きく,平均点は低いが,突出した点数が出やすい

先が読めない現代では後者の「多様化したチーム」が良いし,最初のことわざの話,その次の 代表選手の話とも整合性がある. しかしながら私は, 「平均点は低いが」とあからさまに書かれて しまうと, ちょっとだけ後者を選ぶのを躊躇してしまう.

「遠くに行けるけど遅い」「国際大会で勝つかもしれないけど, 大負けするかもしれない」「変化する 状況への対応力は高いけど, オペレーショナルな業務は苦手」ということを受け入れないと, 先の読めない 中を進むことはできないということか.

私自身, まだちょっと腹落ちできてない. もう少し頭の中で転がしてみるつもり.