はじめに
私が読んだ本や触れた情報のいくつかに「書く」ことについて触れられたものがあり, それらの中に共通する部分が あると感じた. そこで, 私の頭を整理する意味も込めて, いくつか紹介する.
「ゼロ秒思考」(赤羽雄二, ダイヤモンド社)
書籍が出版されたのは 2013 年とだいぶ前だ. しかし, ネットで検索すると本書に触れたサイトや動画が いくつも見つかり, いまだすたれてないと感じた.
A4 の紙に, タイトルと, そのタイトルについて考えたこと 3 つを箇条書きする. これを 1 分で行い, 10 枚 / 10 分行うという 手法. 一時期, 私もトライしていたことがあり, 当時の感想は以下の通り.
- 1 枚 1 分で書くのが難しい (時間がかかる)
- 同じようなタイトル, 同じような箇条書きを繰り返すことがあり, 「これでいいのか?」とちょっと不安になる
ただ同じようなことを繰り返し書いていると, そのうちに今までとは異なる切り口が見つかったり, あるいは とにかく短時間で頭の中にあることを表に出す習慣 (癖) が身につくようなことは実感できた.
一方, リアルな紙を使うと紙の山が出現する. 結構な紙の束を作ったあたりで, 私はやめてしまった.
ミーニング・ノート (山口智恵)
昨年 (2023 年) の暮れにたまたま見ていた動画でミーニング・ノートのことを知り, そこからトライしている. 今も続いている.
やることを簡単に紹介すると, 次のようになる.
- 1 日 3 つ, 印象に残ったことや心が動いたことを書く. そして, それぞれに対し, その「意味」を考えて, 書いておく
- 1 週間続けたら振り返って, 合計 21 個の内容から「共通点」や「意外な組み合わせ」を見つけ出し, 週のまとめとして 3 つ書く
- 1 か月続けたら, 週のまとめを振り返り, 1 か月のまとめとして 3 つ書く
私が感じている「ミーニング・ノート」の特徴は, 「心の動きに着目している」ことと, 「振り返るプロセスを含めている」ことの 2 点. 特に後者の「振り返り」を続けることで, 自己の変革のきっかけを掴めるのではないか? と期待している.
一方, 毎日書いている中で「意味」を考えて書くのが案外と難しい. 結局, ありきたりなことを書いていて, 「週のまとめ」「月のまとめ」も 同じような内容を書いていることが多い. ただ, 私としてはしばらくはこれでも良いと思って, ひとまず続けている. 「ゼロ秒思考」の ときのように, 同じことを書きづづけているうちに, 違う切り口が見つかることを期待している.
「書く瞑想」(古川武士, ダイヤモンド社)
比較的最近 (2022 年) に出版された本. おおまかな手法は次の通り.
- 毎日 15 分, 「放電」(心のエネルギーを消費したこと), 「充電」(心のエネルギーを得たこと) の観点で書く
- ひと月ごとに振り返り, 行動計画を立てる
- 3 か月ごとに振り返り, 行動計画を立てる
特徴としては, 「書く内容が構造化されている」ことと, 「行動変容を明確に意識している」ことだと思う. こちらは 私自身がトライしていないので, 簡単な紹介にとどめるが, 本書を読んで気付いたことの 1 つは, 「考えたことを書いて, 見える ようにする」ことは, 5S (整理, 整頓, 清掃, 清潔, 躾) の「整理」(= いるものといらないものに分ける) と同じだということ. 考えたことを書き出して, 例えば positive と negative に分けたり, 有効な考えとそうでない考えに分けることで, 何らかの 行動のきっかけになるという気がした.
5 年日記
昨年 2023 年 1 月より, 5 年日記用の日記帳を購入し, 書き続けている.
実は, 日記そのものは 5 年以上前から書いている. しかし従来は書きっぱなしで, 振り返りはしていなかった. 振り返る必要性を感じていたわけではない (そもそも, 大したことは書いていない) が, 振り返りゼロも もったいないと思い, 強制的に振り返れる 5 年日記をスタートした. 本当は 10 年日記にしたかったのだが, 10 年日記は記入スペースが小さすぎて, 記入スペースや日記帳のサイズのバランスを考えて 5 年日記を選択した.
今年 (2024 年) は 2 年目に突入し, 昨年の同時期の日記が目に入るが, 残念ながらあまり有用な振り返りには なっていない. ただ「1 年前はこうだったな」と思い出すきっかけにはなっている. それだけと言えば, それだけなのだが.
まとめ
考えたことを書き出す (見えるようにする) ことで気付くのは, 「案外とたくさん書けない」「思ったより時間がかからない」 ということだ. 書き出して, 整理して, 気付きを得て, 行動する, ということを, しばらく続けていこうと思っている.
